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movie
「START!」 脚本・監督 小山 恒ニ
カラー/DV/87分
Story
主人公・夏目祐也(26)は、借金取りたて屋の織田影千代(26)とその側近・時任忍(24)に追われる日々を過ごしていた。
ある日、逃走中の祐也は織田と時任の追跡を振り切るため、路上に面した塀を乗り越えた先のアパートの敷地内で海老澤翠(20)と出会う。二階の窓から祐也をじっと見つめていた翠、黙って部屋の奥に消えていく…。
アパートを後にする祐也の耳に、近所の住人の話し声が聞こくる。
「上に住んでる女の子引きこもりなんだよねぇ」
「そうなんだー、小さい時一緒に遊んでなかったっけ?」
「ああ、親も神経質になってるらしいよ。何か陰気くさい…」
再び逃走中の祐也、海老澤家のあるアパートに訪れる。開いている二階の窓を見上げる祐也の手にはピンク色のゴムボールが握られている。
部屋の中、転がってくるゴムボールが翠に当たって止まる。ゴムボールを拾う翠に祐也の声が届く。
「すみませーん、ボール取ってくださーい。お願いしまーす」
ゴムボールを手に、窓から顔を出した翠に笑顔を送る祐也。
「そのボール俺の」
ゴムボールを返し、黙って部屋の奥へと入っていこうとする翠を祐也は引き止める。
「ねぇ、いつもそこで何してるのさ」
「俺、夏目祐也」
この日以来、祐也と翠は打ち解けていく。
いつものように、キャッチボールをしながら会話する祐也と翠。ピンク色のゴムボールが宙を舞う。
「好きな映画は?」
「好きな俳優は?」etc…
仲良く笑いあう二人だったが、翠は祐也の質問に口を閉ざす。
「何でいつもそこにいるのさ」
翠からは、ゴムボールも答も帰ってこなかった。
織田影千代は、頭に鬼の刺青がある。言わずと知れた不渡り回収のプロである。しかし、祐也を追う理由は、部下達も知らない別な理由からだった。織田の中で、煮えたぐる祐也への想い…。ある日、翠が母親とともに病院に出かけているため、不在にしているとは知らない祐也がアパートを訪れる。閉ざされた窓には翠の姿がない。
翠を待っていた祐也は諦めて帰ろうとする。と、そこに織田が現れる。凄まじい形相で追いかけてくる織田から逃げていく祐也。以降、翠の下へ訪れることはなかった…。
そんな事とは知らない翠は、幾日も祐也を待ちつづける。しかし、祐也は現れない。そして、ある朝翠はしばらく話もしていなかった母親に「外に出てくる」と、告げた。
「翠ちゃんが遊びにくるなんて何年ぶりだろ?」
叔父である風見鶏太郎(27)と、その妻・月島陽子(29)の経営する探偵事務所に訪れた翠。翠が引きこもりであることを知っている風見鶏と月島は、歓迎しながらも戸惑う。
そんな二人に、翠は「人を探して欲しい」と、頼む。
渋々、引き受けた風見鶏は祐也の似顔絵を手に聞き込みを始める。
「夏目祐也って知りません?」
「夏目祐也って知ってる?」
とある住宅街。聞き込みの途中、風見鶏は猛ダッシュしていく若者を見つける。
「夏目ーっ!!」
手にもった似顔絵を見ると祐也にそっくり。必死に追いかける風見鶏は、何とか祐也に接触することに成功するが、そこに織田が現れて仲間と勘違いされてしまう。凄まじい形相で祐也を追いかけていく織田の鬼の刺青に風見鶏は気付く。
大通りに停車している車の中で、風見鶏と月島が翠に報告書を渡す。
「関わるのはやめた方がいいよ翠ちゃん」
「どうする?」
ふと、何かに気付いた翠が車から降りる。
「どうしたの翠ちゃん?」
「あっ、あいつ!」
またも、猛ダッシュしてくる祐也、織田と時任に追われている。翠の横を走り去っていく祐也。
そして、翠は祐也を追いかけて走り出す…。








